公営らしい、飾り気のないシンプルなキャンプ場。
場内から富士山が見える。

イメージ 1
中央がトイレ、右は炊事棟。左奥に富士山が見える。

■ロケーション 着いたら最高!
フリーサイトは広々とした草地で空が広く、富士山まで見えて気持ちがいい!

ただしここに来るまでは不気味なほどの山中だ。
山が深いわけではなくて、アプローチの林道が荒れてて人家も何もなく、本当にこの先にあるのか?!というスリルがある。
知る人ぞ知る、といった感じだろうか。

車は離合困難、バイクは苔・砂利に注意なので気を付けて行こう。
※2017/10時点、工事通行止めと公式サイトに出ている

オートキャンプ場ではないので、駐車場で荷下ろしして歩かないといけない。
距離は100m前後(広いので張る場所による)だが階段がある。


■ワイルドさ グッド!
シンプルな広場といった雰囲気で気分良く楽しめる。

なお広場は火気禁止・調理は炊事場で、との事なので焚火台でファイヤーしたい人にはどうかな。
確かに、火が燃え広がると辺り一面野焼きしてしまいそうだ。

その炊事場は、屋根も床もしっかりしている。
かまどは6つで、キャパに対しては小さめ。

トイレはめっちゃ綺麗。
野性派だがお腹が弱い私には嬉しい。


■買い出し
富士市街のAOKI、エンチョーで買い出し。
エンチョーの薪は楢の太いやつだ。


■記録
2017/6/9
友人のRMX乗りタコヤンとバイク2台で宿泊。

この日はわざわざ平日に休みを合わせて、伊豆一周キャンプに向かっていた。

真鶴で岬を見て、熱海の商店街で地魚食ってまでは順調だったのに、伊東の先でタコヤンのFブレーキホースが切れるという致命的トラブルに遭遇。奴の向こう見ずな改造が原因なのだが。

オフ車用の1mを超えるホースは近所のバイク屋では在庫がなく、やむを得ず伊豆一周は断念して、富士市の量販店ライコランドへ向かった。

運良く部品があり、修理できて走れるようになったものの、時刻はもう20時。当然真っ暗だ。

急いで買い出しし、修理中に電話しておいた野田山へ向かう。

キャンプ場のある山へは、新東名の富士川SAをぐるっと回って上っていく。
SAに併設されている観覧車のライトが点いてて、こんなところに観覧車が!と嬉しく思ったのも束の間、ぐるっと裏側に回るともう消灯していた。
今日はトラブルで散々だし、こんなささいな事にも縁起が悪いな~、などと思ってしまう。

二車線の道を左に分岐すると、道も細くなり民家も途切れていく。
標識も見落としそうな夜間の走行には、スマホのナビが威力を発揮!なんせ確信がなければとても突っ込む気になれない山道だ。Uターンするスペースもないし。

それでもアスファルトから砂利だらけのコンクリ舗装になった時は躊躇した。
この先ダートになって行き止まりなんじゃねえか?!とナビを再確認してたらちょうど対向車が1台下りてきた。あぁきっと行けるんだと気をとり直す。
しかし21時たぞ?抜け道でもないのに、あのワンボックス何の用だったんだろう?(向こうも同じ事思ってるだろう)

さらに進むと今度は霧。
気温が下がってシールド曇ったか?と思ったが開けても霞んでる。霧だ!しかもやがて視界20~50mの濃霧に。
層状の濃い霧に差し掛かると、ヘッドライトの乱反射で足元さえよく見えない。
ガードレールすら乏しい林道、土地勘はおろか方位も分からん(ナビに目をやる余裕もない)。勘弁してくれ、今日は呪われてんのか!

ソロじゃなくて良かったと本音で思った。
タコヤンは十数年来のキャンプ仲間。こんな時何を考えてるかはだいたい分かる。
すなわち、行けるとこまで進め!だ。

キャンプ場への分岐付近には、どでかい看板があって助かった。
わずか5~6kmの林道が、非常に長く感じたわ。
確信を持って最後の坂を上りきって、さて!着いた!


着いた?のか?
相変わらずの濃霧で、駐車場にいるのは辛うじてわかるが、らしきものが全く見当たらないぞ?
なんか公園風の階段があったのでとりあえず上ってみる。
やっぱり濃霧で何も見えないが、木もないからきっとキャンプ場なんだろ。遠くにトイレっぽい灯りもあるし。

何も見えないと、広いキャンプ場ってのも困りますな。
2草丈が高く、荷物を置いて張る場所を探してたら、置いた荷物が隠れて行方不明になりそうな有り様だ。

テントを張り終えて、炭に火を着けたのは22時頃。
ともかく無事にキャンプできて良かった!
二人で今日の難局を乗りきった祝杯をあげる。

こんな日でも先客が一人いた。
濃霧の中ソロとは。謎のドイツ人だった。

翌朝は、昨晩は狸の仕業かと思うほど快晴で、のどかなごやか。
二日酔い気味のタコヤンはベンチで昼寝(朝寝)している。
ふと見たら、広場の向こうに富士山が顔を出しているではないか。

ゆっくりしてたら、デイキャンプやハイカーと思われる人達がちらほら現れてきた。

うむ、平和なキャンプ場だ。
我々はそろそろ撤収にかかるとするか。

イメージ 2
カラスアゲハ。


おわり